2011年08月10日

私がbREADERでテキストを読むのにePubでなくプレーンテキストを使うワケ

私がbREADERでテキストを読むのにePubでなくプレーンテキストを使うワケ

前の記事「私がbREADERでテキストを読むのにiTunesを使わずDropboxを使うワケ」では、bREADERで既に対応しているePubでなくプレーンテキストでウェブ小説を読んでいると書いた。

bREADERがサポートしているアップローダbookYARDでは、ネット小説サイト「小説を読もう!」「Arcadia」「WhiteWind」のURLから自動的にePub形式ファイルを生成する2EPUBコンバータを提供している。

ePub形式への変換を自動的に設定するブックマークレットまである。

それなのに、わざわざウェブからコピペしてテキストを保存するのはなぜか?

ePub3の仕様はは5月23日に確定したが、bREADERのePubサポートはまだ青空文庫形式へのそれと比べて十分でないのだ。

bREADER バージョン1.2.7の設定画面を見ると、青空文庫形式のテキストに対しては行末揃えなどの組版ルールを適用できることが分かる。

bREADER 1.2.7 設定画面

この設定はプレーンテキストに対しても適用されるが、ePub形式のテキストには適用されない。

「商業出版物の組版ルールなんて、一般人は知らないから関係ない」と言う人には、iOSヒューマンインターフェイスガイドラインの一文「ユーザは直接操作や一貫性などのヒューマンインターフェイスの設計原則については認識していないかもしれませんが、原則に従っている場合とそうでない場合を見分けることができます」をもじって答えよう。

「ユーザは禁則処理や字詰めなどの日本語の組版ルールについては認識していないかもしれませんが、ルールに従っている場合とそうでない場合を見分けることができます」

下がePub形式に変換してbREADERから開いた例だ。見出しは太字になっているが、行末が揃っていない。
bREADER 1.2.7でePub 1

句読点が二分(半角分)はみ出したり引っ込んだりしているのはぶら下げ禁則ではよくあるので目をつぶるとしても、全角以上の空き(空白)ができるのは頂けない。また、天(行頭)の丸括弧の前にも二分空きができている。
bREADER 1.2.7でePub 2

また、読点(、)と開き鉤括弧(「)の連続で間に全角分の空白が空いて間延びして見える。商業印刷物ではこういう場合、二分空きに調整する。
bREADER 1.2.7でePub 3

プレーンテキスト形式でbREADERから開いた例を見てみよう。行末が読点も含めてきれいに揃っている。
bREADER 1.2.7でプレーンテキスト 1

段落の途中で行頭に来た丸括弧の前の空白が詰められている(天ツキという)。段落の初めの場合は自動的に二分空きになるので、そこで段落が改められているかどうかすぐに分かる。
bREADER 1.2.7でプレーンテキスト 2

読点に鉤括弧が続く部分の空きが適切に調整されている。
bREADER 1.2.7でプレーンテキスト 3
posted by リーダーアプリ奉行 at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | bREADER | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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