違うのはそれだけではない。
ユーザインタフェイスにも各々個性がある。
読書の手助けになる「しおり」「検索」「目次」機能を見てみよう。
●bREADER バージョン1.2.7 (更新2011/07/29)
ページの真ん中あたりをタッチすると、上にツールボタンが表示される。
一番右のしおりの形をしたアイコンをタップすると、検索バーが出る。
検索バーの中をタップするとキーワードを入力できる。その下に「目次」と「しおり」のボタンがある。
キーワード入力後に検索ボタンをタップすると検索結果が表示される。1000ページ以上あっても検索結果の表示はほぼ一瞬だ。
説明書によると目次はePub形式のみ対応のようだが、青空文庫形式のテキストでも作品によって目次の出てくるものと出てこないものがある。出てきても詳細なものと簡単なものがある。テキストの注記方法によって違ってくるのだろうか。
チャールズ・ディケンズの『クリスマス・カロル』は目次が出なかった。
片岡義男の『波乗りの島』は細かい。
堀辰雄の『風立ちぬ』はあっさりしている。
「しおり」ボタンをタップすると、しおり画面に変わる。
ここまで3タップだが、この画面を出すショートカットがある。画面の下端から上にドラッグするだけで一瞬のうちに切り替わる。
左上には検索アイコン、右上には目次アイコンがある。どちらもさっきの手順を短縮できる。
右下の「しおり追加」ボタンをタップすると、そのページにしおりが挟まれ、元の画面に戻る。これも一瞬だ。
しおりを選ぶには、画面の下端から上にドラッグし、左右のフリックでしおりを挟んだ画面のサムネイルを切り替える。目的のページが出たら、そのページのサムネイルか、左下の「完了」ボタンをタップする。
「めくる前のページに戻る」ボタンはbREADERのユニークな特長だ(豊平文庫にも同様の機能はあるが)。
しおり機能でページをジャンプした後や検索でページをジャンプした後、ジャンプする前のページを自動的に記憶しているのだ。めくる前のページはサムネイルの右上の角が折られている。
読書の途中で、前にしおりを挟んだページを参照したり、検索して読み返したりした後、元のページに戻れるのは非常に便利だ。
ちょうど、今読んでいるページに指を挟んで、他のページをパラパラめくった後、元のページに戻るようなものだ。
しかも、しおりに使うボタンは下に並んでいる。上にドラッグする操作を含めて、iPhoneを片手持ちしていても、親指1本で容易に操作できる。左右にフリックするのも軽々できる。
スパスパと切り替わる画面効果と相まって快適そのものだ。
最初にこの機能に触れた時は感動した。
しかし、まだ完全無欠とまでは言えない。
しおりというのは本の中の気になる箇所に挟み込むものだが、似たようなものとしてマーカーがある。さらに、気になる箇所には書き込みもしたくなる。
しおりがページ単位の目印だとしたら。単語単位のピンポイントな目印がマーカーだ。書き込みもピンポイントな部分にするのが普通だ。
bREADERにもマーカー機能とメモ機能が欲しい。
ユーザインタフェイスとしては、コピペや辞書連携に使う「なぞって範囲指定」に「マーカー」と「メモ」のメニューが出るのが望ましい。赤ペンで傍線を引いたり書き込みをするイメージに近いからだ。
「マーカー」と「メモ」は「しおり」や「目次」の画面で表示・削除できると良い。
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