2012年02月29日

紀伊國屋書店Kinoppy バージョン1.1.0 アップデート

紀伊國屋書店Kinoppy (無料)がバージョンアップされた。

有料の本を買わなくても、Safariで青空文庫の図書カードのページを開いて、青空文庫形式のZIPをOpen Inすることで、無料の青空文庫リーダーとして使用できる。本を買わなくても個人情報を登録しないといけない面倒くささが玉に瑕だが。

Kinoppy 1.1.0 アップデート1
Kinoppy 1.1.0 アップデート2




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2011年08月06日

iPhoneでお金をかけずに青空文庫を読むなら Touch the Sky

実質的な投稿の第一弾は、意表を衝いて定番アプリ以外のことにしよう。

青空文庫をはじめとして、ネット上には無料で楽しめる小説が合法的な形でも多数公開されている。

しかし、それを読むビューアはiPhoneの場合有料アプリが多い。

私はソースが無料であっても、それを読むためのツールは「綺麗な体裁かつ楽な操作性で読める」付加価値の分、対価を支払うのに躊躇いはないが、なるべく節約が必要でできれば無料で読めないか、という人もいるだろう。

そこで、青空文庫を無料で読めるビューアを紹介する。名を "Touch the Sky" プロジェクトという。

iPhoneのネイティブアプリではなく、いわゆるWebアプリである。

といっても侮ってはいけない。ネイティブアプリと同じようにちゃんと画面タッチで操作できるのだ。

このプロジェクトの経緯は、[Touch the Sky] iPhone用青空文庫ビューワのまとめ にまとめられている。

まず、iPhoneのSafariで http://i.yomou.net/ にアクセスする。
するとこんな画面が現れる。
Touch the Sky ホーム画面

ちゃんと画面上のボタンをタッチして操作可能だ。システムのソフトキーボードを出さなくても、ダウンロードする青空文庫の作品を選択できる。

「か」と「に」を順にタッチするとこうなる。
Touch the Sky 「かに」検索結果

『蟹工船』をダウンロードしてみた。それらしい扉が自動的に作成される。
Touch the Sky 蟹工船扉

画面の左側をタッチすると次のページに進む。
Touch the Sky 蟹工船1ページ目

二倍ダーシ(ーー)が切れずに繋がっているところ、読点と鍵括弧の間が詰められているところ、行末がでこぼこしないように揃えられているところに注目してほしい。3年前からこれだけ日本語の組版ルールに沿った版面が作られていたことに驚いた。
Touch the Sky 蟹工船4ページ目

ページのボタンをタップすると、ページジャンプのメニューが現れる。
Touch the Sky ページジャンプ

元のトップ画面に戻ると、読んでいた場所が自動的にブックマークとして記憶されているのが分かる。
複数の本を並行して読んでいても、それぞれ前の続きから読むことができる。
Touch the Sky ブックマーク

トップ画面をすぐに呼び出せるようにするには、Safariで「ホーム画面に追加」を実行すればよい。
Touch the Sky をホーム画面に追加

名前を付けて保存すると、iPhoneのホーム画面に "Touch the Sky" のアイコンができる。
Touch the Sky ホームに追加2

もちろん、今の目から見ると、Retinaディスプレイに対応していないため文字がやや粗いとか、文字詰めが25文字固定でやや小さめだとか、残念な点はある。

しかし、Touch the Sky は多数の青空文庫作品をネットワーク接続さえあれば整ったレイアウトのもと無料で読むことができる。

青空文庫を無料で読めるリーダーとしては、他に豊平文庫の無料版があるが、作品数に制限がある。

3年も前にこれだけ版下ルールに準拠した組版を実現していたことを考えると、その技術を賞賛せずにはいられない。

ただ、実に惜しいことに、Touch the Sky のiPhoneアプリは作者の何らかの事情で3年も前に凍結されたままだ。

Webアプリのサービスもいつまで継続されるか定かではないが、その志に敬意を払いつつ、利用させてもらおう。

posted by リーダーアプリ奉行 at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 関連アプリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする