今回のアップデート内容で特に注目したのはテキスト選択のUIが改善されたことだ。
バージョン1.05までは、テキストを長押しすると大きなメニューが被さって現れる。開始終了位置の指定を矢印ボタンで行うのは、iPhoneらしいUIではない。
バージョン1.06ではこれが一新され、テキストの長押しで見慣れたテキストの範囲指定UIが現れる。
「その他…」をタップすると、辞書連携などのメニューが現れる。Twitterへの投稿もできる。ただ、バージョン1.05まではここに現れた大辞泉のボタンが見当たらなくなっているのは謎だ。
開始終了位置の指定はハンドル(範囲指定の右上と左下になる青い丸)をドラッグして行うことができる。
「しおり」をタップすると、範囲指定した文字列にマーカーのような色が付く。
しおりの一覧を表示させると、今追加した文字列にしおりが付いていることが分かる。
範囲指定のUIとしては、なぞって範囲指定のできるbREADERの方がお気に入りではある。また、同じように文字列にマーカーを付けたりしおりを挟んだりできる青空文庫リーダーとしては他にSkyBookがある。
しかし、i文庫Sではさらにマーカーとしおりだけでなく、メモも追加できる。範囲指定のUIも以前と比べて直感的になった。辞書連携の対象にデジタル大辞泉が現れなくなった点だけは不可解だが、豊富な機能と使いやすいUIを両立させていると言える。