2011年09月15日

豊平文庫 バージョン1.9.15 アップデートで傍点などに対応

豊平文庫 (350円)がバージョンアップされた。

豊平文庫 1.9.15 アップデート

傍点は今まで対応していなかったのが不思議なぐらいだが、対応したのは喜ばしい。左側ルビへの対応は新しいのではないかと思う。

以前の記事「『長崎の鐘』を読む>青空文庫リーダー6種の見え方の違い(bREADER,i文庫S,i文庫,Skybook,豊平文庫,金沢文庫)」で取り上げた『長崎の鐘』を再度表示させてみた。

長崎の鐘 1ページ目
半角英字は相変わらず立ったままだ。

長崎の鐘 2ページ目
長音符(音引き)も相変わらず行末にぶら下げられている。

長崎の鐘 3ページ目
傍点(黒ゴマ)が表示されるようになった。これは嬉しい。

長崎の鐘 13ページ目
句点(。)と閉じ鉤括弧(」)が連続した時の字詰めは相変わらず調整されていないが、二倍ダーシ(――)は途切れなくなっている。

長崎の鐘 17ページ目
コロンや半角数字は相変わらず立ったままだ。

半角英数字や長音符の取り扱いなど問題は残っているものの、傍点への対応や二倍ダーシの表示などが改善されているのは評価できる。


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2011年09月07日

SkyBook バージョン2.8.12 アップデートで行末揃えに対応

ポケット文庫SkyBook (250円)がバージョンアップされた。

SkyBook 2.8.12 アップデート

句点と鍵括弧が続いた時など、禁則処理で字間調整した場合でも、行末を揃えるようになった。

これまで、禁則処理の結果行末が凸凹になるのが見苦しかっただけに、嬉しいアップデートだ。

まだ開き鉤括弧が段落中で行頭に来た時に天ツキ処理(行頭揃え)がされないことや、縦中横が半角1桁の場合に適用されないなど、まだbREADERには一歩及ばないが、その他のアプリと比べると差を付けた感がある。

長崎の鐘 2ページ目

長崎の鐘 3ページ目

長崎の鐘 13ページ目

長崎の鐘 16ページ目

以前に比較した『長崎の鐘』を再度表示させてみた。行末揃えの効果が確認できる。




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2011年08月25日

青空文庫リーダーごとに全く違うUI!例えばしおりと検索(bREADER)

定番と言える青空文庫リーダーでも、組版や独自テキストのダウンロード方法はそれぞれ違っている。

違うのはそれだけではない。

ユーザインタフェイスにも各々個性がある。

読書の手助けになる「しおり」「検索」「目次」機能を見てみよう。

bREADER バージョン1.2.7 (更新2011/07/29)

ページの真ん中あたりをタッチすると、上にツールボタンが表示される。

bREADER 1.2.7 上下のボタン

一番右のしおりの形をしたアイコンをタップすると、検索バーが出る。

bREADER 1.2.7 検索/目次/しおり

検索バーの中をタップするとキーワードを入力できる。その下に「目次」と「しおり」のボタンがある。

bREADER 1.2.7 検索

キーワード入力後に検索ボタンをタップすると検索結果が表示される。1000ページ以上あっても検索結果の表示はほぼ一瞬だ。

bREADER 1.2.7 検索結果

説明書によると目次はePub形式のみ対応のようだが、青空文庫形式のテキストでも作品によって目次の出てくるものと出てこないものがある。出てきても詳細なものと簡単なものがある。テキストの注記方法によって違ってくるのだろうか。

チャールズ・ディケンズの『クリスマス・カロル』は目次が出なかった。

クリスマス・カロルの目次

片岡義男の『波乗りの島』は細かい。

波乗りの島の目次

堀辰雄の『風立ちぬ』はあっさりしている。

風立ちぬの目次

「しおり」ボタンをタップすると、しおり画面に変わる。

bREADER 1.2.7 しおり画面

ここまで3タップだが、この画面を出すショートカットがある。画面の下端から上にドラッグするだけで一瞬のうちに切り替わる。

左上には検索アイコン、右上には目次アイコンがある。どちらもさっきの手順を短縮できる。

右下の「しおり追加」ボタンをタップすると、そのページにしおりが挟まれ、元の画面に戻る。これも一瞬だ。

しおりを選ぶには、画面の下端から上にドラッグし、左右のフリックでしおりを挟んだ画面のサムネイルを切り替える。目的のページが出たら、そのページのサムネイルか、左下の「完了」ボタンをタップする。

「めくる前のページに戻る」ボタンはbREADERのユニークな特長だ(豊平文庫にも同様の機能はあるが)。

しおり機能でページをジャンプした後や検索でページをジャンプした後、ジャンプする前のページを自動的に記憶しているのだ。めくる前のページはサムネイルの右上の角が折られている。

bREADER 1.2.7 戻り先

読書の途中で、前にしおりを挟んだページを参照したり、検索して読み返したりした後、元のページに戻れるのは非常に便利だ。

ちょうど、今読んでいるページに指を挟んで、他のページをパラパラめくった後、元のページに戻るようなものだ。

しかも、しおりに使うボタンは下に並んでいる。上にドラッグする操作を含めて、iPhoneを片手持ちしていても、親指1本で容易に操作できる。左右にフリックするのも軽々できる。

スパスパと切り替わる画面効果と相まって快適そのものだ。

最初にこの機能に触れた時は感動した。

しかし、まだ完全無欠とまでは言えない。

しおりというのは本の中の気になる箇所に挟み込むものだが、似たようなものとしてマーカーがある。さらに、気になる箇所には書き込みもしたくなる。

しおりがページ単位の目印だとしたら。単語単位のピンポイントな目印がマーカーだ。書き込みもピンポイントな部分にするのが普通だ。

bREADERにもマーカー機能とメモ機能が欲しい。

ユーザインタフェイスとしては、コピペや辞書連携に使う「なぞって範囲指定」に「マーカー」と「メモ」のメニューが出るのが望ましい。赤ペンで傍線を引いたり書き込みをするイメージに近いからだ。

「マーカー」と「メモ」は「しおり」や「目次」の画面で表示・削除できると良い。


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2011年08月22日

UIに優れた青空文庫リーダーbREADERの削除機能に提案

青空文庫リーダーbREADER バージョン1.2.7の日本語組版の美しさには定評があるが、bREADERの魅力はそれだけではない。

本棚や本文をピンチ操作して単純にズームするのではなく、本や文字の大きさに応じて並べ直してくれるリフローを行ってくれるのはbREADERだけだ。操作のレスポンスも心地良い。

ただ、その優れたユーザインタフェイスも完全無欠とまでは言えない。

今日は削除機能に絞って、いくつか提案したい。

現状をまず見てみよう。

bREADER 1.2.7 本棚画面

上は本棚画面だ。ここで左上の編集ボタンをタップすると編集モードになる。

bREADER 1.2.7 編集モード

編集モードでは、チェックマークが入る丸が本の左肩に現れる。左下には"本を削除"という目立つ赤いボタンも現れるが、字が薄くまだ機能が有効でないことが見て取れる。

bREADER 1.2.7 本を選択

それぞれの本をタップすると、丸が赤くなりチェックマークが入る。同時に"本を削除"の白抜き文字も明瞭になり、選択した数が括弧書きされて、削除機能が有効になったことが明示される。

bREADER 1.2.7 削除確認

"本を削除"をタップすると、削除確認のダイアログが現れる。

bREADER 1.2.7 設定画面

削除確認のダイアログは"iPhoneの設定アプリ>bREADER>本棚を削除する前に確認"がオフの時は現れない。

bREADER 1.2.7 再び編集モード

削除を実行後、再び編集モードに戻る。編集モードを抜けるには、左上の"完了"ボタンのタップが必要だ。

画面右上の三本線アイコンをタップしてリスト画面に切り替えた場合も同様だ。

bREADER 1.2.7 リスト画面

"編集"ボタンで編集モードに入る。

bREADER 1.2.7 編集モード

サムネイルが薄くなり、それに重ねて丸が表示される。"本を削除"ボタンが現れるがまだ薄いままだ。

bREADER 1.2.7 本を選択

本をタップすると選択した印として丸が赤くなりチェックマークが入る。

bREADER 1.2.7 削除確認

"本を削除"ボタンで削除確認のダイアログが出るかどうかは、やはり"本棚を削除する前に確認"の設定次第だ。

bREADER 1.2.7 再び編集モード

削除の実行後は再び編集モードに戻る。

ここまで、本を1冊だけ削除するのに、本棚画面とリスト画面を問わず、"削除確認"がオンなら5ステップ、オフなら4ステップを要する。

第1の提案は、最後の"完了"の省略だ。

複数選択して削除できるのだから、削除の操作を繰り返すことは少ないはずだ。

また、"まとめる"ボタンの場合は、本をグループにまとめた後、自動的に編集モードを抜ける仕様になっている。

同様に、削除の後、自動的に編集モードを抜ける仕様にすれば、1冊だけ削除する場合、最短3ステップで完了する。

私のように頻繁にウェブ小説をダウンロードし、読んだらその都度消していく習慣の場合、削除が1ステップ短くなるのは大きい。

2011/09/30 18:22追記
バージョン1.2.8で、削除実行後に編集モードが自動的に解除される仕様に改められた。


第2の提案は、"ごみ箱"アイコンの設置だ。

本棚画面では、ドラッグアンドドロップで本を自由に並べ替えることができる。

本をドラッグした時に、上の"ダウンロード"と"時計(履歴)"アイコンの間に"ごみ箱"アイコンが現れるようにしてはどうだろう。

本をごみ箱までドラッグして指を離せば、一続きの動作で本を1冊削除できることになる。

従来の仕様では、複数の本をまとめて削除するには効率が良いが、読んだ本をその都度削除するには無駄がある。

ごみ箱アイコンがドラッグ中だけ現れるようにすれば、画面を煩雑にすることもなく、気持ち良く簡単に1冊の本の削除を行える。

第3の提案は、リストのスワイプ削除だ。

リスト画面では、本棚画面と違って編集モードに入らないと本の並べ替えはできないので、ごみ箱アイコンへのドラッグアンドドロップは無理がある。

その代わりに、リスト画面では、iPhoneで標準的な"横スワイプして削除ボタンを出す"ユーザインタフェイスを採用してはどうだろう。

本を1冊だけ削除する場合は、わずか2ステップで削除できることになる。


posted by リーダーアプリ奉行 at 17:47| Comment(0) | TrackBack(0) | bREADER | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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